2013年2月20日水曜日

学生紹介:今林由佳(修了生)


Q 自己紹介をお願いします。
A 『みゃくみゃく-Drops of Life-』を作りました今林由佳です。千葉県出身、高校生の時初めていった美術展(横浜トリエンナーレ)で束芋の映像作品を観たのがきっかけで、美大を目指しました。東京藝術大学油画科卒業です。

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 Q 作品を作ったきっかけは?
A 2年前制作した『おにしめ おたべ』の後、『湧泉』という震災をテーマした企画があるんですが、それを完成できなくて、その反省から「身の丈にあったもの」となりまして、血の病気の経験から、血液を舞台に考えました。完成してみると、『湧泉』のコンセプトとも重なっていて、二年分の制作になったと思います。


Q 手法と作品の制作プロセスは?
A 2Dアニメーションです。デジタルでの作画、水彩絵の具で背景を描いて合体。映像がおおかた出来てから歌詞と、効果音(SoundDesign:鈴木勝貴)、最後に音楽(Music:大野茉莉)をつくる流れでした。



Q 作品の見所について教えてください。
A ゆったりしているところでしょうか。それは音楽と音のちからがとても大きいです。作曲してくださった大野さんと、歌手のツダユキコさんのコンビが、とても良い、面白いものを生んでくださいました。効果音の鈴木くんには、いわゆる”歌モノ”にならないように「良質効果音だけど音少なめ」の実現をしていただきました。本当にサウンドの力で引き上げてもらいました。


Q 制作で苦労した点は?
A 観るひとにも、心情や体調など様々な状態があるので「鑑賞行為に負担をかけない」というのを目標のひとつに制作しました。その為にどうしたらよいかという悩みが、苦労した点だと思います。観ていただくのはこれからなので、試みの結果やいかに....と緊張してます。


Q 影響を受けた作品は何ですか?
A 日本画家の小杉放菴先生の「天のうづめの命」(1951)という絵です。うづめのみことの軽快なステップと超幸せそうな空気感に、観ていて心がほぐれます。うふふってなってしまうあの感じを、これからもずっと目指して作ると思います。



Q あなたにとってアニメーションとは?
A 要望に応じていくらでも方法(手法、手段)を与えてくれる存在だと思います。観るだけってもったいない。子どもから大人まで、もっと多くのひとが身近に作れるものになるといいなと思います。アニメーションってだいすきです。


Q あなたの今後の”Sail”について教えて下さい。
A アニメーションから沢山の小舟をつくって、色んな人に乗って貰って好きにどっか行ってもらう、みたいなのを、したいですね。作品づくりとともに、そういうことをゆっくり時間かけながら、一生やっていけたらなと思っています。ありがとうございました。





今林由佳さんの作品「みゃくみゃく-Drops of Life-プログラム「第四期生修了作品」にて上映いたします。プログラム「第四期生修了作品」は、3/8から三日間、横浜の馬車道校舎、3/16から七日間、渋谷のユーロスペースで上映となっています。

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